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「セクシーなくちびる」

くちびるのセクシーな女


[前回の続き]
最高の秘宝が眠る中心海へフック線長と共に出発したのだが、私がうかつにもマンボーに変化してしまい、自分の意思でマンボーの自分をコントロールできず、元に戻れなくなった。マンボーになった私の周りには、マンボーの群れが仲間だと思って集まってきた。
心配した線長がいいタイミングで私を探しに戻って来てくれた。

「小僧ー!どこだー?」
線長はガメラの頭の上から私を探していた。
(良かった。線長が来てくれた。助かったー)
そう安心したのもつかの間、線長はマンボーの群れの中にいる私を本物のマンボーだと思って、そのまま素通りして行った。
「まったく、どこに行ったんだ?沖に出てなきゃいいんだが・・・」

私は慌ててその後を追いかけようとした。
ところが、マンボーの群れは私を取り囲んで踊っていたのを止めると、線長のところへは行かせず、一緒に別の所に行こうと誘ってきた。
「・・・マンボーダンス・・・今夜・・・オールナイト・・・」
中の一匹、白くてきれいな肌のメスのマンボーがその『セクシーなくちびる』を妖しく触れさせてきた。
(ちょっと待ってよ。今は、それどころじゃないんだよ)
とは言いつつも、頭の中がボーっとなってしまった。

「・・君・・マンボーダンス・・・今夜だけ・・・踊れない?」
さっきの『セクシーなくちびる』をしたメスのマンボーは、少し哀しそうな目で私を見つめてくる。
(いや、ちょっと、困ったなぁー・・・)

「レッツ・・・ゴー・・・レッツ・・・ゴー・・・」
周りのマンボー達が私をはやし立てるように騒ぐ。
オールナイトマンボーダンスに全く興味が無いと言えばウソになる。ちょっとどんなものかのぞいて見たい気がする。でも、それだけじゃないんだけど・・・。
線長に悪いと思いつつも、『セクシーなくちびる』をしたメスのマンボーからのオールナイトマンボーダンスの誘いを断ることは出来なかった。

今夜、オールナイトマンボーダンスが行われるという会場へマンボーたちに連れられ、私も彼女と向かうことにした。
いつの間にか、海岸線から離れて沖合いに出て、線長の私を探す声が聞こえなくなっていた。
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