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「湯船」

湯船

[前回の続き]
フック線長の「柔らかい銃」で眉間を打ち抜かれ、大仏様のような顔になって倒れたカタツムリのボスは、撃たれてからというものピクリとも動かない。

(まさか、死んでしまったんじゃ・・・)
心配になった私は、倒れてピクリとも動かないボスの目をめくり上げて瞳孔を調べてみた。
しかし、カタツムリに瞳孔なんてなかった。
「フン、小僧は心配しすぎだ。そんなんだから、なめられるんだ。いいから、思いっきりそいつの頬っぺをひっぱたいてやれ!」

(そ、それより、さっきの銃は一体・・・)
「そうか、小僧ははじめてか・・」
そう言うと、線長はさっき懐にしまったばかりの銃を取り出した。
「これは柔らかい銃と言って、まぁ言ってみればオラ様の用心棒兼相談役みたいなもんさ。つまり、この銃で打ち抜かれたものは・・・」

「いたたたた。クソ、頭が割れるように痛いぜ」
倒れてピクリとも動かなかったボスが、突然気づいた。
(ボス!?よかった、生きてた)
「ん?お前はさっきの・・・っと言うことは」
そうやってカタツムリのボスの見上げた視線の先には、フック線長の怖い顔があった。

「気分はどうだ?さっそくだが、さっきの続きだ。お前のボス、つまり大ボスのことについて知ってる事を全部話してもらおうか」
「バカか!誰がお前なんかに・・・わかった。オレの知ってる事を全部話そう」
「そいつは一体何者だ?光の遺伝子を奪って何をしようとしているんだ?」
「オレはたとえどうなってもあの御方のことだけは絶対に喋らんぞ!・・・うん、あの御方は誰にも自分の本当の名前は教えない。身を守るためだ。我々にはX(エックス)と呼ばせている。X様は海のギャングという組織の大ボスになったのは、つい最近のことだ。その特別な変化体を自由自在に操り、何にでも変化できるんだ。それで、元の大ボスを簡単に追い出したって訳さ」

まるでさっきの事がウソのように、ボスはペラペラとよく話す。
(ボスは一体・・・)
「この銃で打ち抜かれたからだ。この銃で打ち抜かれると、心の中にある固くて、かたくななものは全て、マシュマロのように柔らかくなってしまう。だから、こういう風に話すんだ」

(・・・何だかよくわかんないんなぁ・・・)
「まぁ、そうだな、心の中がマシュマロのように柔らかくなるってのは・・・酒を飲んで酔っ払うだろう。それで『湯船』に浸かるんだ。その時のあの気持ちの柔らかくなる感じに似てるなぁ」
(あの・・・余計わかんないんだけど・・・)
「わからないなら、わからんでいい!!」
線長はムスッとしてボスの方へ顔を戻した。
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